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山岡酒店の日記やお知らせ、売り物のお酒をご案内しています。 飲むこと食べることをこよなく愛する私と料理と素材に精魂込める母と商品知識は今ひとつながら愛想はいい父親の三人の店です。
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自家製味噌のつくりかた

①まず、大豆に火を通し水分を含ませます。一晩以上水やお湯につけたのち、時間をかけてじっくり茹でるか蒸すかします。
 茹でているときは、吹きこぼさないようアクをとりましょう。エグ味の元です。
 とりあえず柔らかくなってから、さらにもう一層柔らかくなるまで火を通します。先にでん粉が、遅れてたんぱく質が火が通るそうです。たんぱく質にしっかり火が通っていれば、コクのある味噌ができます。

②次に豆を潰します。温かいうちなら簡単につぶれますが、潰してしまうと冷めにくくなるのでご注意を。なお、豆を潰さないまま味噌にして、食べる直前に潰す場合もあります。このほうが酸味とコクが出やすいとも言われます。

③続いて豆を人肌よりも低い温度までしっかり冷まします。冬なら簡単です。熱いままだと、麹の酵素が壊れたり、発酵菌が死滅して失敗します。冷たいほうは大丈夫です。

④冷めた大豆に塩と麹と均等に混ぜ合わせます。麹は先にほぐしてバラバラにしておきます。あらかじめ麹と塩を混ぜておく場合もあります。
 出来の良い味噌を混ぜることもあります。
 豆の煮汁を加えて、水分を調整します。この煮汁も冷ましておきましょう。

⑤味噌桶に、隙間が出来ないようにきっちりと詰めていきます。団子状にして投げつけるようにして入れる方法もあります。
最後に上の面はきれいに平にならしておきます。

⑥味噌の上に、ラップ、笹の葉、竹の皮、糠床、塩などを乗せ、外部と遮断します。
 埃を防ぎ、アルコール蒸気を封じ込めるためです。
発酵のガスで味噌が持ち上がるのを防ぐため、重石をのせることもあります。

⑦たまには中を確認して、カビが生えていたら取り除きます。白いカビの場合は味にはすぐには影響ありませんので、早めに取り除いておきましょう。取り除いたあとは塩を降ってカビの再発を防ぎます。全体を混ぜて空気を入れるやり方もありますが、混ぜても混ぜなくても良いです。
 カビをよけて減った糠床は補充します。

⑧待つこと半年余。ひと夏を越せば食べごろの目安です。ただし、味噌によって食べごろの時期は大きく異なります。
 また、温度の高いところでは早く食べごろを迎え、温度の低いところでは時間がかかります。
 長く置いておくと、色が濃く、味もコクが出て、塩味もまろやかになりますが、長く置き過ぎると酸化が始まり、悪くなります。それが味噌の寿命です。


手づくり味噌の豆知識

1 味噌とは
味噌は、大豆を発酵させて作る発酵食品であり、保存食です。
味噌の材料は大豆、麹、塩の三つ。塩の力で雑菌を防ぎながら、麹の力で火を通した大豆のたんぱく質を分解して作ります。
 大豆や麹の種類や、量の配分を変えることで、各地に独自の味噌があります。手前味噌でもいろいろな工夫が出来ます。


2 発酵の不思議
 発酵させることで、大豆のたんぱく質は吸収されやすいアミノ酸などに分解され、ミネラルやビタミンも吸収されやすくなります。
 豆そのままよりも、料理も簡単に、栄養も豊富になります。


3 味噌の保存性―市販と自家製の差
発酵が進む途中で、乳酸菌が乳酸を作り、酵母菌がアルコールを作って、保存性を高めてくれます。また菌が出す炭酸ガスは酸素を遮断し、酸化を防ぎます。この反応はゆっくり進み、そのあいだ味噌は生きています。
しかし、殺菌した市販の味噌や、古くなった自家製味噌は、菌が働かないので、炭酸ガスやアルコールがなくなり、痛みやすくなります。


4 味噌の色々―麹と塩の役割
 麹は発酵をすすめる役割です。麹をたくさん入れると早く出来ますが、痛み始めるのも早いです。白味噌など。
 塩は腐敗を防ぐと同時に発酵を遅らせもします。塩が多いと出来上がりに時間がかかりますが、長期間の保存が出来ます。八町味噌や津軽味噌。


5 味噌の色々―麹の種類
 米麹を使う場合が多いですが、麦麹や豆麹を使うこともあります。麦麹は醤油に似た風味があり、瀬戸内や関東の味噌で使われます。米よりも力が弱いので、多めに使います。
豆麹は八丁味噌で使われます。
 

6 味噌の一工夫―豆の種類
 通常は白大豆を使いますが、青大豆や黒大豆で作ることもあります。
 青大豆で作ると甘口で香りの良い味噌が出来ます。やや色は薄くなります。
 黒大豆で作る場合、一度煮汁を捨てるのがコツです。味の濃い濃厚な味噌が出来ます。豆自体の糖分が少なめなので、麹を多めにすると上手くいきます。
 さらに、色々な豆をあわせて使う方法もあります。お試しください
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